第1章 太郎さんの初恋と苦悩
さすがに二十数人が部屋に入ると息苦しくなったため今日は主をゆっくりと休ませることにした
「主が早く良くなられるように祈祷をしてくるよ、とうだい太郎殿も」
石切丸に誘われ一緒に祈祷をしようとしたとき、声をかけられた
「兄貴、ちょっといいかい」
声の主は弟刀である次郎太刀だった
「どうしたのですか、私はいまから祈祷に、、」
「重要な話なんだよすぐ部屋に来てちょうだい」
それだけ言うと次郎太刀は部屋を出た
どうするべきか悩んだか石切丸に 「重要なことなのでしょう、行ってください」
という石切丸の意見に従うことにした
走って同室者で次郎太刀のもとへと向かった
部屋の襖を開けると次郎太刀は正座をして待っていた
「どうしたのですか、次郎」
「兄貴、これから話すことはぜんぶ本当よ」