第1章 太郎さんの初恋と苦悩
本丸に来てから一週間が過ぎる頃にはすっかり私は主が奏でる「ちぇろ」の音の虜になっていた
そして主を思う気持ちも強くなった
「頑張ってください」 「お疲れ様です」 「あぁ、こんなに怪我をされて速く治しましょう」刀剣男子を気遣うことばかりで自分のことは二の次という主がとても心配でならなかった
だか戒めたところで
「皆さんは命を懸けておられるんです私だけ休むなんて」といって聞かなかった
そして最後には「心配してくれてありがとう」と言って私を優しく抱き締しめてそっと背を撫でてけくださる