第1章 太郎さんの初恋と苦悩
巻かれている包帯を外すと一直線の綺麗な切り傷があった
「主、実はもう一つやらなくてはいけないことがありました、それは血の交換です、なので主の腕を、、」
「じゃあ、太郎さんも」
太郎さんが上着を脱ぐと左肩から右胸まで目を逸らしたくなるような切り傷があった、自分の傷とは大違いのものだ
「太郎さん、そんな傷を、」
「こんなことはどうでもいいのです、それよりも、、、 申し訳ございません!!」
そう言いながら太郎太刀は畳に額を擦りつけた
「そんな、太郎さん顔を上げ、」
「主よこの大罪、今命をもって償います!!」
目にも留まらぬ速さで短刀を抜き、自分の腹をに向けた
「主、さようなら」「やめて!!」
太郎の短刀を持つ手を必死に掴んだ
「太郎さん、馬鹿なことは」
「主、離してください、私は貴方を傷つけたのです 私は、私は」
必死に腕を掴むが力の差があり過ぎた
(どうにかしなくちゃ、助けを呼ぶには遅すぎる、どうする どうする)
その瞬間ある考えが頭に浮かぶ、危険な賭けだが、もしかしたら止められるかもしれない
(やるしかない!!)