第1章 太郎さんの初恋と苦悩
目が覚めると布団に寝かされていた
「主、大丈夫ですか!!」
「あぁ良かった目を覚まされて」
口々に安堵の声をもらす刀剣男子に驚き目をパチパチさせていると太郎太刀の呼びかけで一人で静かに休ませてもらうことになった
誰もいなくなったを確認するとすぐにチェロケースを開けた
「やっぱり 次郎さん開けたんだな」
封筒の位地と中の順番が違っていた
(これでもう隠せなくなったなぁ、どうしよう)
もう隠す必要の無くなった封筒を取り出しながら思った
(皆、僕が死んだら悲しむかな?)
冷たくなった自分に泣きすがる短刀たちが頭に浮かぶ
皆を悲しませない方法は何一つ思い浮かばない
「やっぱり言うしかないな」
覚悟を決めたがその前にすることがあった
「太郎さんに自分の気持ちを伝えなきゃ」
気持ち悪がられるだろうがそれでもいい、どうせもうすぐ死ぬのだから
(どういうふうに喋ろうかな)、鞍馬丞がそんなことを考えている一方で、太郎太刀と次郎太刀は夜伽の練習を開始するところだった