第1章 太郎さんの初恋と苦悩
明かりをつけるといつもの自室が広がっていた
もともとインテリアなどは置かないタイプなので必要最低限の家具しかない
(どこに隠そっかな、テーブルの中とかは流石に危険かぁ)
しばらく考えると最高の隠し場所を思い付いた
「よし、ここなら安全だ」
自分以外だれも知らないチェロケースの二重底に封筒を隠し終わった
ようやく隠せたという安心感から布団に倒れこむ
「これからどうしよう」
余命は半年、自分のことより刀剣男子のことが気になった
(自分が死ねば混乱するよなぁ)
いっそ行方不明扱いにしてもらおうかな、そんな考えが頭をよぎるが、決まって最後にはある人のことを思う
「太郎さん、、、、」
早く伝える必要がありそうだな
もっと深く考えようとしたが頭がまわらずそのまま意識を手放した