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Let's play our music!【うた☆プリ】

第19章 転機



私の価値。
シャイニング事務所にどれだけ貢献できるか、何を差し出せるか。

それを問うための合宿って、何するんだろう。



……というか、また合宿か。



ついさっき合宿から帰ってきて、作っていた荷物も片そうとしていたとこだったのに。



「ちなみにユーの荷物はもうヘリに積んでマース!」



エスパーか。
そしてなぜ勝手に積んでいる。

しかし、すでに積まれているということは私に拒否権がないということ。
もちろんこの申し出を断るつもりも理由もないが、最初から選択の自由がないなら強引に連れてくぐらいすれば良いのに。

そういうところは律儀な社長につい笑みをこぼした。



「、これはあなたにとってもチャンスだと思ってほしい。立ち止まってるあなたが、音楽と向き合うチャンスだと」

「音楽と、向き合う…」

「ここで答えを出せなきゃあなたの道はここまでよ。でも出せたら…その時はきっとさらなる世界へ道が続くわ。いえ、」





「私が続けてみせる」





麗奈らしい力強い言葉。
この言葉と、力で私をアイドルとしてのし上がらせてくれた。

この人には絶対の信頼を寄せている。


ついつい真似てしまうほどには。



「…道、か…」



まだ交われるだろうか、彼らと。
この短い期間に濃い付き合いをしてきた仲間たちと。

でも、可能性はゼロじゃない。



ここで私が諦めない限り。


こんなところで音楽という果てしない世界から抜け出してたまるか。

まだ底知れぬ作曲の魅力。

向き合いきれてないアイドルという存在。


知りたいことはたくさんある。


だから。







「向き合います、音楽と」



「出してみせる、答えを」





私たちの挑戦は、まだ終わらない。

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