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Hの練習しよっか

第5章 優しい笑顔




あれからあっという間に週末になり、私達3人は今ライブハウスに来ている。

中に入るなり早速、匠さん達に会った。

『よぉ!葵ー!』

私たちの姿を見ると匠さんは、手を上げて葵に呼びかける。

『匠さん久しぶりです〜』


匠さんの後ろにいる、あの黒髪マッシュの人は、、。

こちらに背を向けている状態でも誰だかわかる、、。

後ろ姿だけでもなんていうかオーラが違うっていうか、私の目にはお花畑に見えます。


『菜穂顔にやけてるよ』

横にいた詩穂に急に言われ、ふと我にかえる。

私、今完璧自分の世界に入っていたよね。


『龍樹さん立ってるだけで絵になるわぁ』

『ベタ惚れだなおい』

私の異常な惚れ度に、少し呆れている様子の詩穂。

だってーだってー、かっこいいんだもん、仕方ないじゃーん。


すると、龍樹さんはお友達と話し終えたのか、こちらの方を向いた。

そして、私たちの存在に気づくと、緩やかに口角を上げ、優しい笑顔でこちらへと向かって来た。


『きてくれたんだね〜!』

そういい、龍樹さんは顔の前で小さく手を振った。


ぐはっ、、。鼻血出る、、、。

こないだ見た時より更にかっこよくなっている気がする。


『あ、あの、、こないだのライブ、とてもかっこよかったです!』

『そかそかぁ〜楽しんでくれたなら良かったよ!今日も楽しんでってね!』

『はいっ!』


龍樹さんは、私たちに笑顔で手を振り、匠さんと裏の方へと行ってしまった。


『ねぇ、私、顔大丈夫?』

自分でもかなり熱くなってるのがわかる。

『うん、とてつもなく気持ち悪い顔してるよ』

そんな私にズバッと物申す詩穂さま。

『龍樹さん本当かっこいいよねぇ〜、私匠さんとは結構付き合い長いんだけど、龍樹さんと会った時、私も恋に落ちそうだったもん』

『葵も?!』

意外な言葉につい反応してしまう。

『心配しないで、恋に落ちてはないから(笑)』

『いや、いいんだけどね??』

『菜穂ヤキモチ焼いてるぅう』


詩穂の言葉に少しドキッと来てしまった。

案外図星なんだよなぁ〜

友達にヤキモチ焼いちゃうって、、私って結構めんどくさい女なのかもな。




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