第4章 急展開
『ってか、この日向さんってどの人なんだろうね』
『葵もやっぱ気になってた?』
私もずーーーっと気になってた。
内心、ギタリストの人がいいなぁなんて思っちゃってる。
『真ん中の人だったら羨ましすぎるんだけどぉ!』
『葵、一目惚れしてたもんね』
『詩穂は?あの中で気になった人いなかったの?』
葵の発言に、私も詩穂の方に視線を移す。
『うーん、しいて言うならベースの人かな??なんか力強い感じがかっこよかった!!』
本当に詩穂ってやつは、、。
この子は空気を読む天才だから、もし仮に私たちと被ってても絶対本当のことは言わない。
んま、本当にベースの人かもしれないけどね。
『みんな違う人じゃん!!すげぇえー!とりま、日向さんが気になるね』
『ほんとそれな』
そんな話をしてるうちに、また携帯の着メロが鳴った。
『お!!きたきたぁ!!!なんて?』
『今リハ終わったってさ!会うなら今だって』
『おし!!行こう!!』
私より気合の入ってる葵を先頭に、ライブハウスへと向かった。