第3章 赤い夫との会社
この行為は頻繁にされる。隙があればされる。私は見つからないかハラハラするが、本人は楽しんでいるらしい。
『本当にコーヒーはいいの?』
「また後で買うよ」
『買うんかい。じゃあわざわざここまで来てする必要ないやん』
「会社でするからいいんだよ」
『ごめん。わからない』
「くすっ。じゃあ美桜はわからなくていいよ」
『それはそれで嫌』
征十郎はまた少し笑いカフェへ向けて歩いた。カフェに着くと征十郎はコーヒーを買って飲んだ。やっぱり納得いかないと私は思った。
「納得してなさそうな顔をしているね」
『だって納得してないから。会社でする意味』
「じゃあ家でいっぱいしてあげようか?」
『そ、それは…………』
そんな会話をしながら時間を過ごした。