第2章 赤い夫との朝
ピピピッピピピッと目覚まし時計の音が寝室に鳴り響く。
バシッ
もう少し寝たいと思いつつ止めた。
『んーーーーーーーー』
そんな声をあげ、伸びをした。
横を見ると赤い髪をした夫、征十郎がスースーと寝息を立てながら寝ている。
『征十郎。起きて』
私はゆさゆさと征十郎の体を揺らした。少し眉間にしわを寄せて目を開けた。
「………おはよう」
『おはよ』
布団から出ようとすると左手を掴まれ、グイッと引っ張られた。そのまま征十郎に被さるような形になった。
『………なに。ご飯作るから離して』
そんなのを言っても離してくれるはずもなく頭に手を置かれ口を征十郎の口に押し当てられた。