第21章 赤い夫との結婚
私はスマホを取り不信に思いながらも征十郎からのメールを開けた。
"今日はありがとう。別れ際のキスの事だが、屋上でも一切名前を呼んでくれなかったから意地悪をしただけだ
それと、付き合うのだから明日から一緒に住もう。業者に頼んでおくよ
おやすみ"
とても短い文か征十郎らしい文だった。
『いやいやいやいや。ちょっと待って!?!?』
私はスマホを落としそうになる。
『一緒に住む!?え!?』
同棲を始めるのか、始めないのか。それはまた次の章で。
『という流れだったよね?思い出した?』
「ああ」
『あの後はとりあえず会社やお義父さんから許しがもらえて付き合い始めたよね』
「美桜の両親からもな」
『ああ言ったものの、結婚まで数ヶ月かからなかったしね』
「スピード婚というやつか?」
『うん。私たちの場合マッハだったよ』
「そんなに早かったか?」
『早すぎたしすぐに同棲しようと持ちかけたし』
「……そんな事もあったな」
『なんで覚えてへんの……』
私は呆れた顔で言った。