• テキストサイズ

夢きらめいて(ブラコン夢)

第8章 8


朝日が瞼越しに目を刺激するのがわかる。

私は目を開けた。

「ここは…」

昨日、久しぶりに酔うまでお酒を飲んだのは覚えている。
どうやって家に帰ったんだろう?

ゴロ、と寝返りを打ち周りを見渡すと、見知らぬ家具だらけだった。

「えっ…ここ、どこ…?」

ギィ、と扉の開く音がした。
慌てて扉の方を向く。

「おはよう。よく眠れた?」
「え…あ…」

声も出ない。
なぜか朝日奈さんがいるのだから。

「どうかした?そんな可愛い顔して」
朝日奈さんが私のすぐ横に腰掛け、髪を撫でる。

「また襲われたいの?」

ぐっと低く、甘く響く声だ。

「ま、また…?」
「覚えてないの?昨日のこと」

切なそうな掠れた声で朝日奈さんが言う。

冷や汗が背中を伝う感覚。
思い出そうにも頭が回らない。
私が微動だにせず大パニックを起こしていると、朝日奈さんはたまらず吹き出し、大笑いをした。

「冗談だよ。ほんと素直。俺はさっきまで仕事してたし、仮眠も客間のソファで済ませたから」

そう言って朝日奈さんは冷たい水を出してくれた。
急いで起き上がろうとするが、鈍い頭痛が走り、力が入らない。

「二日酔い?まぁあんな飲み方してたしな。当然か」

ベッドサイドに水を置いて、朝日奈さんはベッドに腰掛けた。

「すみません…すぐ帰りますので」

私はゆっくりと上体を起こそうとした。
/ 77ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp