第6章 ぷらすれっすん♧
「お。着てるね?」
最後にアンバーホワイトのリボンタイをジャケットのセーラーカラーから出して大きく結んでいると及川さんがお風呂から出てきた。
濡れて雫をまとう髪をタオルで拭きながら、――全裸で。
私は思わず目をつむる。
一瞬見てしまった裸体はギリシア神話に出てくるヘルメスみたいでした。
ああ、別に他人に興味はありませんが、あの上腕二頭筋が、胸筋が、バレーという舞踏をするのをチラリと妄想してしまうのは無理ないですよね?
「タイがまがっていてヨ」
『ナンテね?』
ふんわり、甘い、ボディソープの匂いがただよい熱気が寄ってきてタイを結び直された。
うぁ、ドキドキする。
これがトキメキ?