第6章 ぷらすれっすん♧
久しぶりに袖を通すそれはやはり体に馴染む。
6年通して着た学校の制服。
濃緑のそれは一見するとセーラータイプだが、上着は実は前ボタンのジャケットで、脱げば胸下切り替えのアコーディオンプリーツのワンピースが現れる。
規則を重んじる校風で、今風にスカートを切れないようになっているが、やる子はワンピースを解いて上から丈詰めをしてミニスカートにしていたから女の子のファッションへのこだわりはこわい。
あくまでカッチリと着る事を想定したそれだが足は心許ない。
フリルレースの折り返しソックスはくるぶし丈だ。
それにやはり緑のローファーを履いて毎日寮から学校へ通っていたのが昨日の事のように思い出される。
何か制服とか着て見せて?
って及川さんに云われて家から持ってきたのだ。