第3章 ぷらすゔぁかんす♢
あ゛ー、ほんと男の子ってバカだよねぇ?
私は麦わら帽子のつばを両手で引っ張り奥歯を食いしばった。
そうしないと頭の血管が切れそうだ。
及川くんの手には水鉄砲。
私が遊ぼうと買ったやつね。
さっき散々及川くんを狙い撃ちしてやったよ?
したけどさ。
人気のない岩場に連れて行かれた時点で何か嫌な予感してたけど。
私は岩の上に座っている。
オーバーサイズのTシャツは乾いて水着はもう見えない。
足には彼が履いてほしいと買ってきた赤いアンクルストラップのついたハイヒールのサンダル。
私は今から水鉄砲で撃たれる。
ゆるい水流でまあるく水着がすけるだろう。
何か安っぽい脱衣ゲームみたいに!みたいに!