第3章 ぷらすゔぁかんす♢
アッツー。
つばひろの麦わら帽子を目深に被りなおす。
焼けた砂浜はサンダルを履いていなきゃ歩けないしパラソルなんかほんと焼け石に水だ。
海開きしたばかりの海水浴場。
ひと泳ぎしてレジャーシートの上に座っている。
まわりにはカップルだっていっぱいいるけど、みんな水着しかきてないよ?
私のお母さん位の女の人だってビキニだよ?
まだしつこく撮ろうとしてくるからスマホを奪ってクーラーボックスに放り込む。
シャツが乾き出した。
「ね、燁ちゃんいい事思いついた」
そう云われて――。