デジタル世界に迷い込んだ選ばれし8人の他にあと二人いた?
第6章 バラバラになった仲間と目指せスパイラルマウンテン
それから私たちは先へと進んで行った。
「タケル、大丈夫か?」
「うん!小姫ちゃんは?」
「大丈夫だよ!………あれ?あれはなに?」
空からどんどん何か近づいてくる。
「!?敵だ!アグモン!」
《アグモン進化───グレイモン》
《ガブモン進化───ガルルモン》
近づいてきたのは二体の大型のデジモンだった。
「小姫たちは後ろに下がってろ!」
こういうとき戦えなくてもどかしい。
「!?タケルくん!危ない!」
もう一匹いたようで、タケルくんに襲いかかってきた。私はとっさにタケルくんを突き飛ばした。
「小姫ちゃん!!」
背中に鋭い衝撃が走る。
「小姫!!」
このデジモンも完全体。到底ユタモンたちに勝ち目はない。グレイモンたちもこっちに加勢できる状態ではない。
「タケ…………ル………くん……逃げて………」
息も絶え絶えに言う私の身体をそのデジモンは抱えて、どこかへと飛び立った。