第13章 五日目　夜　（きもだめし）　全編

「一階の入り口から入って突き当りに理科室がある。
そこに赤葦がいるから、トランプを一枚受け取って、
階段を上がって二階の4つ目に音楽室がある。
そこに脅かし役の犬岡と山本がいるから、そのふたりにさっきのトランプと花火を交換してもらって、戻ってくる。な？
簡単だろ？」

黒尾の説明を聞いてリエーフが声を上げる。

「なんですか脅かし役って！
そんなのやめてください脅かされなくても十分怖いですから
行かなくたって分かりますよ黒尾さん聞いてます！？」

リエーフを無視して黒尾は菅原清水木兎の三人に懐中電灯を渡して見送った。

「最強チームいってらっしゃーい。」

三人が出発してから、チーム最弱は相談を始めた。

「でもさー、俺ら6番って最後なんですよね？
どんな感じだったか先に行ったチームに教えてもらえば対策もできそうですよね。」

日向がリエーフと立花に言う。

「確かに……怖いには変わりないけど、
何も知らないよりは良いかも。」

「そうだね。こうちゃんたち戻ってきたら聞いてみよう。」