第12章 四日目　夜　（反省と誤解）

「はあ？なんで僕がそんなこと。いやですよ。」

自主練後、月島は黒尾と木兎に拝み倒されていた。

「そこをなんとか！このままじゃ赤葦が浮かばれねえ。」

「もし僕が赤葦さんだったら、
もうあなたたちには何もしてほしくありませんけど。」

「それはもう赤葦本人からも厳しく言われてます！」

木兎が相変わらず元気に答えるので

（この人ほんとに反省してるのかな。）

月島は呆れを通り越して羨ましさすら覚えた。

「ツッキー、こう見えても木兎は今回のことは反省してるんだよ。
俺もちゃんと責任もって見張ってるからさ。」

月島の心を読んだように、黒尾が口を開く。

少し考えてから月島はこう切り出した。

「……条件があります。
僕は立花先輩に嫌われるのも、
あなたたちとグルだと思われるのも嫌です。
ていうか面倒くさいです。

立花先輩を呼び出す際、僕は全部正直に事情を話します。
その上で、彼女が拒んだらそれでおしまい。いいですね。」