【ハイキュー】ひとなつの (poco a poco2)
第11章 四日目 昼 (第三体育館組、やらかす)
「ちょっと待ってって!」
木兎が立花の腕を掴んだ手に力を込める。
「わっ」
よろけた拍子に、校舎の外壁に押さえつけられる。
「逃げんなよ。まだ話終わってないだろ。」
「……。」
立花は驚きと恐怖で声が出ない。
体格差を考えればこの状態から逃げることは到底不可能だ。
(なにこれ。なにこれ怖い。)
なんとか冷静さを保って木兎の顔を見上げる。
「あの……。離してください。私、もう行かないと。」
「聞きたいこと答えてくれたらすぐ離すよ。」
「……大声出しますよ。」
立花の反抗的な態度に、木兎は少しむっとして言った。
「は?そんな震えながら大声なんて出せるのかよ?でもまあ、いざとなったら、こうしちゃうけど。」
木兎はその大きな手で立花の口をふさいだ。