• テキストサイズ

【ハイキュー】ひとなつの (poco a poco2)

第11章 四日目 昼 (第三体育館組、やらかす)


「逃げんなって、別になにもしねえよ。
ていうか、俺のこと知ってんのAKB。」

「梟谷の人ですよね。何の御用ですか。」

立花はそれでも体育館へ向かう足を止めない。

「ねえ、ちょっと俺の話聞いてよ。」

木兎は立花の腕を掴んだ。

「いた…っ」

抱えていたタオルが地面に落ちた。

「うわ、ほんとに細いな。ちょっと力入れたら折れそう。」

木兎が驚いて立花の腕を眺める。

「離してください。」

立花が腕を振り払おうとするが、びくともしない。

「だって離したら逃げるじゃん。」

「それはあなたが追いかけるから。」

「ねえ、AKBさ、」

「立花です。」

「立花さんさ、あ、俺、梟谷の木兎っていうんだけど。」

「知ってます。なんですか。私、急いでるんですけど。」

「分かった分かった。
単刀直入に聞くけど、うちの赤葦、どう思う?」

「……は?」

立花は訳が分からず木兎の顔を見つめる。

「赤葦、分かんない?うちのセッター。」

「いえ、赤葦君のことは知ってます。」

「どう思う?」

「どうって?」

会話の噛みあわない二人。

「かっこいいとか、好きとか嫌いとか。
そういう何か、ない?」

「え。特には……。ていうか話したこともないですし。」

一体この人は何を聞きたいのだろうと、
立花は不信感を募らせる。

「でも赤葦は、AK…じゃなくて、
立花さんのこと気に入ってるみたいなんだよね。」

「……いやいや、ほんと、赤葦君とは話したこともないですから。
何かの間違いだと思いますよ。」

立花はそう言って今度こそ木兎から離れようとする。
/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp