【ハイキュー】ひとなつの (poco a poco2)
第7章 一日目 夜 (雨と猫と彼)後編
「あ、そういえばさ、
縁下と影山がパソコン持ってきてるから、DVDそいつらの分も作ってくんない?」
菅原が思い出したように言う。
「あ、もうできてる。部屋に戻ればすぐ渡せるよ。」
「お。気が利くじゃん。偉い偉い。」
菅原に褒められて立花は
「えへへ……、月島君がね、
きっと他にもほしい人がいるから何枚か作っといたらって言ってくれたの。」
そう言って菅原を見上げた。
「へー、あの月島がねぇ。」
菅原は少々複雑な心境ではあるが、
立花が喜んでいるのであまり深く考えないことにした。
「ところでみー、そのジャージどうしたんだ?」
「月島君が貸してくれた。さすがに大きいね。」
立花が余った袖を弄びながら言うと、菅原は少し不満そうな表情になる。
「俺の貸してやるから、それ脱げよ。」
「え?どうして?あとで洗って返しに行くよ。」
「いいから。それ濡れてるし。
そんなん着てたら風邪ひくだろ。ほら。」
菅原はそう言って自分の上着を脱いで立花に着替えさせる。
「あ、こうちゃんの匂いがする。」
そう言って立花は静かに笑った。