• テキストサイズ

【ハイキュー】ひとなつの (poco a poco2)

第6章 一日目 夜 (雨と猫と彼)全編


「いた!いましたよ、立花先輩。」

倉庫の隅、濡れて丸まっている白い猫を発見して月島が声を上げる。

「あ、ほんとだ。こんなとこにいた。こっちおいで。ほら。」

そっと立花が手を伸ばす。

子猫は観念したようにおとなしく立花の腕に収まる。

「すごいびしょびしょ…。
とにかく、一回部屋に連れていって……。」

「立花先輩、まずいですよ。」

出口の方で月島が焦った声を出す。

「え、どうしたの?」

立花が走り寄る。

「倉庫、鍵かけられてます。」

「え!どうして!?」

「きっと開けっ放しになってると思って誰かが閉めたんです。
この雨の音でお互いに気付かなかったんですね」

「うそ……。どうしよう。」

暗い倉庫の中で、二人はしばらく黙ったまま立ち尽くした。
/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp