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兄上とわたし(イケメン大奥*日向)
第1章 日向夢小説
兄上
兄上…
兄上……
ふぅ、と一つため息をつき日向がぼんやりと庭を見やる。
愛しき雲雀と恋仲になったのはつい数日前。
それだというのに、なかなか二人きりになれず
会える時といえば皆と一緒に大広間での顔ぶれに同席する位で
募る思いをただただ胸に秘めていた。
「兄上か…」
はたから見れば二人は兄妹。
ましてや自分は徳川の身分であり雲雀は将軍の影武者なのである。
容易に二人きりになれる時間なども作れず、今宵も月明かりの下にただ一人庭を眺めていた。
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