第1章 プロローグ
静かな生徒会室
そこに響く艶っぽい吐息
「......っん!」
いやだ...
気持ち悪いのに
こんなの
好きな人じゃないと嫌なのにっ......――
静かな生徒会室には私とその男
雨宮恵がいた
逃げようにも逃げられない
手は縛られて自由がきかない上に、彼の手に押さえつけられていた
彼はというと
執拗に私の体に舌を這わせていた
「やめ......っ...」
思い切り瞑った目の端から涙がこぼれた
どうして...
こんな事になってしまったんだろう......
私は別に生徒会に入っているわけでもない
雨宮くんとは同じクラスだけど、話した事もない...
接点は一切無かったハズ...なのに