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恋愛玩具

第10章 絡まった想い[上]



時間通り迎えが来て私は霧島さんの邸宅の前に来ていた

初めて間近に見る豪邸に、ここが日本だという事を忘れてしまいそうになる

まず案内されたのは、色とりどりのドレスが飾られていて大きなドレッサーが置いてある広い部屋だった

そこにはメイドさんが5人待っていて綺麗な淡いピンクのドレスを持ってくると、すぐに着付けてくれた
ヘアメイクもしてもらって、まるでお姫様にでもなった気分だ

全て終わった後、鏡に映った私は...私じゃないみたいだった


「やっぱり...ピンクがよく似合う」


突然背後から掛けられた声
鏡に映った声の主を見て、私は緊張しながらゆっくり振り返った

「ごめんなさい、驚かせたかしら...。お話するのは初めてね。私は霧島璃央。よろしくね」

「あ、私は...」

「知ってるわ。...椎田あゆちゃん」

純白のドレスを身に纏い、美しく微笑んだ彼女

前に見た制服の彼女とはまた違ってとても可憐で美しかった

(どうして私の名前、知ってるんだろう?)

「なんで名前知ってるのか気になった?」

「えっ...?」

きっと顔に出ていたのだろう
クスリと微笑んだ彼女がゆっくりと近づいてきた

「席を外してくださるかしら」

彼女の言葉に私をドレスアップしてくれたメイドさんたちが頭を下げ部屋を出て行く

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