第8章 癒えない傷
「...っ!?」
思いきり息を吸って目を開けた
体が強張り、心拍数が上がる
乱れる呼吸を抑えながら、机に伏していた体を起こした
(ここは...、生徒会室...)
馴染みある室内に深く息をついた
昨晩よく眠れなかったせいか、いつの間にか眠っていたみたいだ
また...嫌な夢だった
「はあ...」
大きな溜息が静かな室内に響いた
「弱い頃の俺は...もう消えたはずなのにな...」
そう呟いた自分の声は弱弱しく、胸が締めつけられるように痛んだ
いつになったら
この傷は癒されるんだろう...