【ハイキュー】 poco a poco (ポコ ア ポコ)
第11章 そんな君を
そこからの試合は明らかに流れが烏野にやってきた。
菅原が投入されたことによる効果は絶大だった。
「よっしゃー!」
「このまま、このまま食らいつけよ!」
「菅原ナイスー!!」
「こうちゃん、すごい!」
試合を見ながら、立花は涙があふれてきた。
それに気づいた道宮が慌てて声をかける
「ちょ、ちょっとどうしたの!?」
滝ノ上と嶋田もいったい何事かとぎょっとする。
「だ、だって、こうちゃん、ずっと練習してきたのに、試合出れなくて、なのにいっつも楽しそうにしてて、
それで、やっと試合に出れて、しかもこんな風にいっぱい得点決まって……うぇーーん……。」
「うん、うん。分かるよ~。よしよし。」
道宮はもらい泣きしそうになりながら、立花の背中をなでてやる。
「ほら、試合はまだ終わってないよ。しっかり応援しよう。」
泣くのは、試合に勝ってからにしよう。
そう道宮はつぶやいた。