第10章 -Episode2- 新しい家族
「ふぅん......」
「......北山百合です。
はじめましてお姉さん。」
「私は、笹山来奈だよ。
随分しっかりしてる妹ちゃんだねぇ(笑)
百合ちゃんは何歳?」
「4歳です。」
「4歳なのにしっかりしてる~
本当にアンタの妹なの?(笑)」
「だーかーら!昨日来たばっかりだって言っただろ!」
「ねぇ百合ちゃん!お姉さんとも遊ばない?」
「うん、3人で遊ぶの。」
「決まり!
じゃあおうちに入れてね!」
(......百合まで言うなら、しゃあねぇな......)
「わーったよ......」
こうして来奈を家に上がらせ3人で遊んだ。
「ねぇ宏~......お腹すいた!」
「だったらコンビニで買ってこいよ、近くにあるし......」
「えぇ!?宏が買ってきてよ!
私はもっと百合ちゃんと遊ぶの!!」
「はあ?
俺にパシらせる気かよ!」
「いいじゃん!ね?百合ちゃん!」
「......?」
「ほら!百合ちゃんも言ってるじゃん!」
「何も言ってねぇだろ!」
「百合もお腹すいたの......」
「......。」
「ほぉら!百合ちゃんだってお腹空かしてるじゃん!
ならお兄ちゃんが買ってくるべきよね~?(笑)」
「......わかった、俺が買ってくりゃいいんだろ。」
「いってらぁ(笑)
じゃあ帰ってくるまでお姉さんと遊ぼ?」
「うん、宏にぃ気をつけるの。」
「......おう。」
「気使いまでできちゃうなんてとんだいい子ちゃん!
良かったわねぇ(笑)」
「るっせぇ......じゃあ行ってくる。」
こうして宏光はお菓子を買いにコンビニに向かった。
「......ねぇ百合ちゃん、」
「......?」
「お兄ちゃんのこと好き?」
「うん、宏にぃも太にぃも裕にぃもお父さんもみんな大好きなの。」
「いいねぇ(笑)
まるで本当の家族みたいだね。」
「ん、でも百合だけ血が繋がってないの......」
「みんなのことが大好きならそんなの関係ないよ!」