第10章 -Episode2- 新しい家族
太輔と裕太は宏光の部屋に入った。
「兄貴寝てんのか......ん?
なんかふとんが変に盛り上がってる......」
「寝相悪いんじゃね?」
「......まさか」
太輔はそっと近づいた、すると......
「......げぇ!!」
「太にぃ、どうしたの?」
「どうしたもこうもねぇよ......ほら。」
「え?......ああ!!」
裕太もベッドに近づいていきそこで見たのは仲良く寝ている百合と宏光の姿だった。
「......なんか、めっちゃ仲良さそうに寝てんだよ......」
「なんでだよ!」
「俺が知るかよ!
ってか、なんでコイツが......」
不思議に思う太輔なのだった......。
_翌朝
_プルルルル...
宏光の部屋に携帯のコールが鳴り響いた。
「っ......んぁ?」
「んぅ......」
宏光はコールで目を覚まし百合は気になったのか寝返りをうった。
「っ誰だよこんな朝っぱらから......
_ピッ...もしもし?『もしもし宏~?』...っんだよ、来奈......」
着信の主は宏光の女友達である来奈だった。
『今日暇~?
デートにでも行こ!』
「ああ?なんでだよ......」
『えぇぇぇ!?』
「っんぅ......」
「っ百合が起きんだろ!
静かにしろよ......」
『百合って誰?女?』
「別に。」
『散々私で遊んでおいて......』
「ただの餓鬼だ。俺の妹、彼女じゃねぇし......」
『じゃあ行こうよ!』
「俺は彼氏でもねーし......」
「っうぅ......宏にぃ?」
百合は眠たそうに目を開けた。
「げっ!
百合が起きたじゃねぇか......」
『私のせい!?
ってかそんなに妹のほうが大事なわけ!?』
「だから俺を彼氏みたいに言うんじゃねぇよ!バカ女!」
『っバカ!?』
「電話切るぞ。」
『ちょっt.』_ピッ!
宏光は無理やり電話を切った。
百合はその様子を不思議そうに眺めていた。