第10章 -Episode2- 新しい家族
そして髪の毛も乾かし終わり...
「これで終わり、あとは寝ろ。」
「ん......」
「お、ふたりともあがったか。百合は眠たそうだな(苦笑)
百合の部屋は宏光の部屋の隣だ。」
「マジかよ......」
「宏光、途中まで連れて行きなさい。」
「......わかった。」
宏光は眠たそうな百合を抱っこした。
「頼んだぞ。」
(少しだけだが、和解はしているようだな(苦笑))
「ここが百合の部屋か......おい、ここがお前の部屋だ。」
「ぅん......」
(俺もついでにねっか......)
「じゃあお休み.._ギュッ...っ!?」
「ひとりいやだ......」
百合は宏光の部屋着を引っ張っていた。
「......一緒に、寝るか?」
「うん。」
「ほらよ。」
宏光は再び百合を抱っこし部屋に入った。
「狭いけど、いいか?」
「大丈夫だよ。」
「あっそ..ギュッ...っ」
「おやすみなさい、宏にぃ......」
「っ......おやすみ、百合。」
こうしてふたりは眠りについた......
「百合の寝顔見てからねよ~♪」
「俺も俺も!」
「太輔裕太!百合を起こすんじゃないぞ!」
「「は~い!」」
「百合部屋って兄貴の部屋の隣かよ!」
「でも俺は向かい側~♪」
「ずりぃ......」
ふたりは百合が宏光の部屋にいるとは知らずに百合の部屋に入った。
「百合~......って!」
「なんでいないの!?」
ベッドに百合はいなかった。ベッドにいたのはうさぎのぬいぐるみだけだった。
「っそういや......兄貴も見当たらねぇぞ......」
「......まさか!」
「ちょっと兄貴の部屋覗いてみっか......」
ふたりは宏光の部屋に向かった。