第10章 -Episode2- 新しい家族
宏光side
昨日ぶりにうちに帰ってきたら知らないガキンチョが裕太とおもちゃで遊んでいた。
どうやら今日から俺らの新しい家族だとか......
名前は百合っていうらしい、普通に可愛い子だった。
俺が帰って早々、弟である裕太と太輔からは顔に眉間をよせらせられていた。
見ての通りあいつらは俺のことを嫌ってる。
それもそのはず、こいつらはどっちも受験生......そんな中俺は夜遊び三昧。
昨日は、女のうちに泊まってきた。特に彼女でもない、ただの遊び。
他にも複数いたりする......だから俺はこいつらに軽蔑されてる。
きっとこの百合って子も、俺のことを軽蔑すると思う......
「百合ー、そいつは遊んではくれねぇぞ。
こっちで俺らと遊ぼ!」
「......。」
「......。」
(何勝手に決めつけてんだし......)
「......。」
百合はこっちを見上げた。
「......_クイクイ...宏にぃも一緒に遊ぼ?」
百合は俺の上着を引っ張てきた。
「......は?」
「「はあぁぁ!?」」
「あ゛?おめぇらそこまで声上げんなよ。
るっせぇな......」
「なーんで兄貴も一緒に遊ばなねーといけねぇんだよ!」
「俺は何も言ってねぇだろ!」
「......喧嘩はだめ、なの。
みんな仲良くしてほしいの......」
「「......。」」
((百合に言われると......だめっす。))←
「......俺晩飯いらない。
外で食ってくる......」
「おいおい宏光......今丁度お前の分も作り終えたところなんだぞ(苦笑)」
「別にいらねぇよ。
来奈んとこ行ってくる。」
「また女変えたのかよ、兄貴......」
「誰といようが、俺の勝手だろ。」
「あーはいはい行ってこいよ女のとこ。
お前がずっといるとこれからの裕太と百合に悪影響だからな。」
「......勝手に言ってろ。」
宏光はリビングを出ていこうとした、その時...
_クイッ!
「っ!?」
「行っちゃ、だめ......」
「っ......」