第10章 -Episode2- 新しい家族
「......おとぉさん、」
百合がドアの外から顔をのぞかせていた。
「お!百合はずっとそこにいたままだったな(苦笑)
百合、こっちに来なさい。このふたりが、お前の新しい兄、家族だ(微笑)
太輔の方はまだビジュアルがあれだが、悪い奴じゃない。安心なさい。」←
「ぅ、うん......」
百合はゆっくりと玄関先にまで姿を見せた。
「っちょ親父ヒド!」
「(笑笑)......ほらお前達、百合にあいさつしなさい。」
「お、おう!
俺は太輔、こんな髪だけど怖がらないでね(苦笑)←
太にぃって呼んでいいよ!」
「......太、にぃ......」
「......メチャカワ!」
(可愛すぎるやろこの生き物......!)←
「俺は裕太だよ!裕にぃって呼んで!俺そう呼ばれんの憧れてるんだぁ♪」
「裕にぃ......」
「......超可愛い!なにこの可愛い生き物!?
めっちゃ妹可愛がるわ!」
「すっかり百合が気に入ったようだな(笑)
百合も、2人に挨拶してみなさい。」
「っう、うん......っえっと、
百合、です......今日からよろしくお願いします、です。」
「敬語なんてかったいからもっと楽にしていいよ!」
「太にぃに怯えてるからだろ(笑)」←
「っだから俺のせい!?」
「どうやら、私がいない間でもやっていけそうだな(笑)」
「っ父さん、また海外出張?」
「あぁ、すまないな(苦笑)
でも今日からは新しい家族が増えたんだ。楽しみが、増えただろ?」
「「おう(うん)!」」
「ところで、宏光は帰ってきていないのか?」
「......あ、宏にぃね......
宏にぃなら、昨日出たきり帰ってきてないよ。
別に......あんな兄、帰ってこなくてもいいけどさ......」
「こらこら裕太、百合の前で何を言っているんだ?
それに、実の兄に向かって言う言葉ではないだろ。」
「っ......ごめん、なさい......」
「......?」
百合は不思議そうに首をかしげていた。