第72章 大切なモノを
ガチャ
『!!』
黒尾「よぉ。泣くとブサイクになるぞ〜」
『ぷっ、、(笑)』
黒尾「おぉ、笑った。」
『だって、クロがインターホン鳴らすから...(笑)』クスクスッ
黒尾「いや、別にウケは狙ってねぇけどな?(笑)」
『ふふっ、わかってる〜(笑)』
黒尾「お前の部屋久しぶり来た〜。よっこらしょっと。」
『クロ〜。』
隣に座ったクロに全力でもたれかかる。
黒尾「んー。何でも聞いてやる。」
『あおい、まだ、夜久さん好き。でも...。もう、かまうなって言われた〜...。くそぅ、、好きなのに...。』
黒尾「じゃあ、ちょっくら、甘い誘惑でもしてやろうか?」ニヤ
『クロの誘惑はいつも甘いよ〜。マシュマロ食べすぎて嫌いになっちゃった。』
黒尾「お前の思考回路はいつもお菓子だな。もーっと、甘いの。頭がクラっとするような。」
『なにそれ。』
黒尾「あぁ、言っとくけど、コレに手ぇだしたら、もう、戻れねぇよ?」
『なにその、危ない薬みたいな。』
黒尾「お前はさぁ、俺のことどー思う?」
『だいすき。』
黒尾「それは、お兄ちゃんとして?」
『わかんないけど、すき。』
黒尾「じゃあ、俺が彼女できたらどーすん...」
言い終わる前に嫌そうな顔をするあおい。
黒尾「ぶっ、(笑)その顔ヤバイ。(笑)」
『うるさい。ばか。クロに彼女ができたら、その時は...。』
黒尾「彼女大切にするから。お前にはかまってやれねぇよ。」
『わかってる。今のうちに甘えとく。』
黒尾「でもさぁ、俺と付き合ったら、俺はお前のもんだぜ?」
『うーん。でも、クロと付き合ったら焼いて食べられそう。』
黒尾「なにその非常食みたいなの。(笑)」
『非常食...(笑)』
昔からクロと一緒にいると楽しい。
クロがいてくれるのが当たり前だった。
...あたりまえ。?
そうか。
私は、夜久さんがいてくれるのが当たり前だと思い込んでいたんだ。
いつか終わりが来るとわかっていたはずなのに。
逃げて、当たり前の存在にしていたんだ。
もっと大切に...
すればよかった。
黒尾「...なーに、泣いてんだ。ったく。夜久のことは忘れろ。」
『〜っ、、』