第25章 いわいずみはじめ。
別れるのにかかった時間。
5分。
付き合う時はドキドキして
たくさん時間をかけるのに
別れるのはこんなにもアッサリなんだ。
人ってへん。
たっくさん、目に涙がたまってる気がする。
あーー、
軽く目を閉じると、頬を涙が伝った。
しばらく、涙だけ静かに流しながら
スポーツタオルに顔を埋めてた。
気づいたらもう、昼過ぎ。
4時
あれ、寝てた。
今日は風邪引きそうだから監督に連絡しないと~
…
……
………
連絡が済んで窓をぽけーっとながめる。
頭がボーーーっとする。
私の隣にはじめくんはいない。
はじめくんの負担にならないよーに
バレーがしたいと言われた時は
いいよって
言ってきたつもりだったんだけど
それでも私の存在じゃまだったのかな~
もっと、遊園地とか映画とか…
あー、
だめだめ、泣きそうになる
私がたりなかったのかな。
つぎはもっとがんばろーっと。
なーんて、
…
……
ひとりよがりかな~
いろいろ考えているうちにまた眠ってしまっていた。
…
……
『ん~っ、、』
ふぁあ、、たくさん寝た。
ピーンポーーん
…
『ん、…だーれだー?』
松川「よっ。」
『あ、松川くんでしたか。どーぞどーぞ』
松川「おじゃましまーす。」
『あ、私の部屋二階だから、先いってて~』
松川「なんもいらねぇよ?」
『んー、いや、今起きたから喉乾いた…の、ついでに。』ニッ
松川「そんな寝たらまたおーきくなんぞ。」
『んー。もう、身長差なんて気にしなくていいからおっきくなってもいいや~』ヘラ
松川「先に部屋行ってる。」
『んー。』
…
……
お互いどこまで知っているのだろうと
気になりつつ、
それぞれ歩き出す。
…
……
松川「お前オレンジジュース好きだな。」
『うん、すき。』
松川「なぁ。」
『んー。?』
松川「別れたのか?」
『うん』
松川「なんで?」
『はじめくんが別れようって言ったから』
松川「それだけ?」