第22章 なんでもお見通し赤葦くん。
...
ガチャっ
赤葦「お待たせ。はい、オレンジジュース。」
『さっすが~♪』
赤葦「今日したいことある?」
『ん?ゆっくりしたい。(笑)とか、可愛く無さすぎ?』
赤葦「んーん。お互い部活三昧だしな。今日明日ぐらいゆっくりしよっか。」
『うん。』
彼女がゆっくりしたいっていってるのは
セックスを期待してるんだと思う。
お見通し。
けど、俺はあえて言わない。
顔を真っ赤にしてる彼女がみたいから。
俺たちは別々にマンガを読み始めた。
さっきからチラチラとこっちを見られてるのはわかっている。
まだ。
まだまだ。
ほら、こっちにおいでよ。
俺はベットの上に寝っ転がってマンガを読んでいる。
隣にくればいいのに。
彼女はツンデレ。
ツンデレってさぁ。
プライドの高いやつに多いらしい。
まあ、彼女もプライドは高いほうだと思う。
でも、肝耐えながら顔を真っ赤にしてるのを見ると
それも許してしまう。
たぶん、俺はあおいに依存してる。
『ね、けーくん。』
赤葦「ん。」
『かまってよ。』
赤葦「...いーよ。おいで。」
『...っ、け、けーくんが、こっちにきてよっ』
赤葦「あれ?こないの?...まぁいいや。」
『ふん。』
赤葦「...。」
『...。』ムスッ
本当はけーくんの隣に行きたい。
可愛くないことくらいわかってる。
となりに行ってキスとかして欲しい。
ギュッて抱きしめて、それで...
でも、やだっ。
そんなのっ...。
ねぇ、言わなくてもわかってっ。
んーーー。
私だけ好きみたいで
悔しい。
やだ。
私はプライドが高いって自分でわかってる~
でもだめだぁあっ、
恥ずかしい...
赤葦「...。」
あーあ。(笑)
どうせ、ホントはあーしたい、こーしたいって考えてんだろ。
顔に出てるし。
そんな、拗ねなくても。
はあ、まったく。
可愛いなあ。
赤葦「あおい、ちょっと、そこの本とってくんない?」
『んー。ほい。』
赤葦「届かない。こっちに持ってきて。」
『はぁっ、まったく。ほら。』
赤葦「ありがと。」