第20章 赤葦くんって…
…
……
『ぁ。痛い…、んーー、、』
赤葦「どうしたんですか…?」
『コンタクトが…』
赤葦「俺が見てあげます。ほら、じっとして。」
赤葦くんは、そう言って私の上に覆いかぶさるように上に乗っかってきた。
『…っ!///////ず、ずれただけ…です…』
そう言って顔を真っ赤にする彼女。
赤葦「…。」
『…??っ////』
しばらくのあいだ沈黙が流れる。
赤葦くんは、私の上からどいてくれない。
床ドン。…だ。
彼の顔がすぐそこにある…
まっすぐこっちを見ている。
顔を真っ赤にせずにはいられなかった。
『…?//』
赤葦「…。」ちゅっ…
俺はあおいさんの口に優しいキスを落とす。
すぐには離さず。
少し押し当てて。
ほら。
その、びっくりした顔。
そんな、顔を真っ赤にして。
彼女は俺の思考回路をショートさせる。
赤葦「好きだよ。」
『…!!!!?!??!』
赤葦「愛してる。あおい…」
そう言ってまた、キスをする。
『んっ、。…赤葦さん…』
赤葦「一目惚れ。信じる?」
『はい。私も一目惚れ。しました…。』ふふっ。
彼女は優しく笑った。
可愛らしい笑顔で。
…
……
その光景を見ていた人が居た。
二口「…。」
そう。彼は
あおいが部屋を抜け出した時から気になって隠れてついてきていたのだ。
森の中であおいの名前を呼ぶ声がしたのも
どんどんと、近づく足音が聞こえたのも。
全部、彼だった。
彼は
彼なりにどうにか止めようとした。
が、
間に合わなかった。
そう。あおいの携帯は二口のライン通知でたくさんなのだ。
いつもマナーモードにしている彼女は
LINEの通知にも気づかず…。
二口「…うそだろ。なぁ。俺は…自惚れてたのか…?俺はこれからお前にどんな顔をすればいいんだ?」
独り言のようにつぶやき
その場を去った。
彼は彼なりに純粋に彼女が好きだった。
彼は涙がこぼれぬよう
空を見上げる…
二口「ちきしょ…っ、、ぜんっぜん、見えねぇや…っ、歪んで見える…っ、ははっ、…。」