第19章 黒尾鉄朗クン
…
……
しばらくすると東京組がずらずらとお風呂からあがってくる。
赤葦「ちょ!木兎さん、上着てくださいっ。」
木兎「やーーだねぇ!」
真冬なのに上半身裸…
ま、まあ、室内は暖房ついてるけど…
この部屋はついてない。
選手が喉を痛めるといけないので、冷房しかつかないようになっている…
そのかわり、廊下は、暖房でほわっほわだ。
木兎「木兎光太郎!参上っ!!!ハッハッハーー!」
スパーーーんっ
ふすまを勢い良く開ける。声の主さん。
木兎「うぉおおお!さむっ!!!!この部屋さむぅうっ!?!」
!!
『…!ど、どうも?』
木兎「あーーーーっ!!お前かっ!!チビちゃんっ!」
『へっ?何がですか…?』
赤葦「ちょ、木兎さん、早く上着てください。風邪ひきますよ。ってか、女の子が困ってますから。」
あ。
かっこいい。
どうしよう。
私はドカーーんっと、入ってきた
木兎さんと、呼ばれる人を、ポカンっと忘れるくらい
次に入ってきた男の人に魅入った。
ふぁ。
木兎「あ、わりっ!赤葦ありがとーっ!!」
なんか。親子?みたい。
ど、どっちが歳上なんだか…
でも、木兎さん?って呼んでて
赤葦って呼ばれてたから…
木兎さん?が、年上で
赤葦さんが、年下?かな??
あの人、赤葦さんってゆーんだ…。
覚えとこっ!
赤葦さんっ。ふふっ。
赤葦「すみません、大丈夫ですか?」
『へ?…』
赤葦「びくりしました?」
『ぅあ、大丈夫!ですっ、すみませんっ!』
赤葦「ならよかったです。じゃ、また後で…」
『はいっ。』ペコッ
ん?また後で?
って?なに?
後で?
ん?
なんか、あるっけ?
あ、ご飯かな?
…
……
今日のご飯はどうやら。
カツカレーらしい。
さすが。3年生。
がっつく、後輩たちを、よくわかっていらっしゃる。
ん?
私用になんかある。
「「お子様カレー」」
だれが、お子様よ。
確かに辛いの苦手だけど。
甘いカレーが好きだけど。
お子様カレーってなに。
甘口カレーって書きなさいよ。
むーーーーっ。
…
……