第11章 バケーション
コンコン
コンコン
ガチャ
『はーい。
・・・って、・・・誰も居ない・・・?』
ばたん
・・・コンコンコンっ
ガチャ
『・・・はーい?』
おかしい。
8月。
レンと真斗と出掛けて、あれから色々考えたけど慣れない事だったのか最終的に知恵熱出しかけた(((
取り敢えず、真斗は本気で困ってたのなら向こうから何かしらの信号を出してくれるかなー・・・と言う事で現状維持。取り敢えずは、ね。
そんなこんなでサマバケなう!!
仮パのみんなは実家に帰るだとかで寮には居ない。居るのは私と同様に家帰りたくない生徒達。
わーい、毎日毎日曲作り・・・これが夏休みだよ!←なんか違う
・・・そんな夏休み後半のある日。
ハヤトが出てるおはやっほーニュースを朝食を食べて歯磨きしながら見てたら、朝っぱらからノック音。
誰だろうと歯ブラシを置いてうがいしてから開けてみれば・・・なんと言う事でしょう(裏声)。誰も居ないではありませんか。
朝っぱらからピンポン・・・じゃないか、コンコンダッシュ?
と、思っていたら。
ばっ
「わっ!!」
『わっ!?』
「へへっ、大成功♪」
『び・・・っくりした〜。
・・・朝っぱらからなにドッキリやってんの、一十木くん。てか、実家に帰ってるんじゃなかったっけ?』
「せっかくの夏休みだよ?
外に出ないと勿体無いって!」
『・・・いや、だからなんでこんな朝っぱらから・・・』
「さ、行こっ!
着替えはあっちに用意してるからさ」
『うんごめん私の質問全スルー?』
コンコンダッシュの犯人は一十木くんでした。
見ない内にゴーイングマイウェイのレベルが上がったらしく、一十木くんは私の質問をものともせずにあれやこれやと私を部屋から連れ出した。・・・えええ。
あれやこれやって言うのは、テレビ消したり戸締まりしたり私がいつも学校に持ってくスクバにスマホやら財布やら五線譜ノートやらをパパッと準備した。
ワケワカメ状態の私に対して、一十木くんはまさにフィーバー状態。目がキラッキラしてる。・・・くっ、眩しい・・・!
そして連れて来られたのはでかでかと早乙女学園長がプリントされた飛行機。・・・わー、これ絶対に名前シャイニングジャンボだよ。