第3章 オーバーフロー
『うー、・・・・・・??』
目が覚めたら、身体が縮ん・・・・・・でいるなんて事はなく。
目が覚めたら、森の中でした。
・・・えーと、私は学園長室に居たはずだよね。
パートナーの事で早乙女学園長と話してたら・・・あ、そうだ。赤髪の男子と一ノ瀬くんがやって来たんだ。
それで・・・・・・またワイヤーアクションに巻き込まれて、それで・・・。
『・・・なんか日が沈みかけてるし。
て言うか・・・』
おなかすいた(・ω・`)
イヤ本当にマジで。
よくよく考えたら、今日は朝に購買の焼きチーズパン1個とライチジュースしか摂取してなかったっけ。
・・・あ、でもさっき早乙女学園長にココア貰った。
『あーもう、食堂締まってるよこれ・・・。
・・・ん?』
・・・ガサガサ・・・
『・・・??』
「・・・誰か、居るの?」
『、わ・・・びっくりした・・・。
あ、はい居ますけど』
スマホで時間を確認しようとしてたら、森の奥から誰かがやって来た。
・・・熊とか蛇じゃなくてよかった。
「・・・君、その格好・・・この学校の制服だよね。
どうしてここに・・・?」
『あー、はい。
まあ成り行きと言うか・・・』
「そう・・・。
・・・さっきこの楽譜を拾ったんだけど、持ち主・・・知ってたりしない?」
『楽譜・・・・・・?
・・・もしかして・・・・・・。・・・ちょっと見せてもらってもいいですか?』
「・・・、これなんだけど」
時間帯も時間帯で、木々の影に隠れている誰かからすっと楽譜を渡される。
顔はよく解らないけど、なんとなく空気的に見られたくないオーラを感じたから見ないように楽譜を受け取った。
「勝手に見ちゃダメだって思ったんだけど・・・ね。
持ち主に返してあげてくれないかな?」
『あー、やっぱり・・・。
これ、私のですよ』
「!・・・君が、これを書いたの?」
『はい。ちょっと訳あって隠されちゃって・・・。
・・・あ、もしよければ聞きます?』
「・・・うん、聞きたいな」
ルールとしては別にアウトじゃないよね。
こころなしかワクワクしてくれてる〝誰か〟に拾ってもらった楽譜を見ながら、私はスマホの音源をオンにした。