第18章 スクールフェスティバル
「うう・・・ッ、迷います〜・・・・・・」
『春歌』
「どちらも格好いいし、アイドルオーラが眩し・・・・・・。・・・あっ、はっはい!
って、えっ名前・・・」
椅子に座りながらうんうん唸るはるちーの名前を静かに呟く。
いつものニックネーム呼びじゃなくて普通の名前。
『コーヒーがいい?
ケーキがいい?
それとも・・・・・・』
「・・・・・・・・・っっ!!??/////」
『ほら、教えてよ。
春歌は・・・何が欲しい?』
「・・・え・・・ぁ、・・・!
あ、ああああの・・・っ!?/////」
背筋をピンッとしたはるちー。
そんなはるちーに私は片膝をついて椅子に座ってる目線と同じ目線になる。
そしてはるちーの右手をそっと持ち上げ、いつもの声のトーンを少し低くしてそう言った。
するとどうした事か。
はるちーは頬を桜色に染めたではないか。
・・・うっわ、可愛いな・・・!
むぎゅっ
不意に首に回された両腕。
え、誰?と思ってれば、聞き覚えのある声が聞こえた。
「じゃあ、ボクはコノハちゃんが欲しいにゃー!」
『・・・び、っくりしたー・・・。
え、なんで居るのさハヤト』
「そりゃあ、コノハちゃんに接客して貰いたくて!
執事姿も凛々しくて決まってるねー、これは女の子も骨抜きになっちゃうにゃっ!」
『骨抜きって・・・。
てか、え・・・本当になんで居るの?』
「あっ、トキヤにはナイショね!
今日来るって事は言ってるけど、来るのは午後からって言ってるから!」
『いや、別にバラすつもりは無いけど。
・・・・・・て言うかちょい待ち。さっきから黙っちゃってるけど、大丈夫?はる・・・』
ばたーんっ!!
はるちー、と言い終える前に何かが倒れた音が聞こえた。すっごい間近で。
・・・え、何事?
「は、春歌大丈夫!??」
「・・・・・・む、むりです・・・っ。
こんな・・・・・・至近距離で、心羽ちゃんのイケメンVer.とははははははHAYATO様を直視するなんて・・・・・・心臓が、持ちま・・・・・・せん」
「春歌ーーー!!」
・・・・・え え え え え え ・・・。