第16章 フィーリング
『その、えーと・・・ですから・・・・・・、返答としては・・・・・・・・・』
「返答としては、?」
『・・・・・・・・・っ・・・私が、卒業するまで待ってください!』
やっと言えた。言い切れた。
保留にしといて、いざ答えを聞きに来て・・・挙げ句待ってくださいだなんて失礼だよね。
でも、これが私の出した答えなんだ。
これで待てないとか言われたら、心がぽっきり折れそうだけど。
「卒業・・・、・・・あ・・・もしかしてパートナー?」
『はい・・・。
さすがに彼らと寿さん達とを両立させるのはキャパオーバーですので・・・』
「でもでも、パートナーって言ったって1人なんだし・・・・・・・・・、ん?
え、・・・えっ?・・・・・・彼、ら???」
『?
はい、彼らです』
「1人じゃ、ないの?パートナーって」
『話せば長くなるんですけど・・・。
一言で言えば早乙女学園長の職権乱用です』
「・・・あー・・・・・・」
さすがは早乙女学園のOB、そして現シャイニング事務所所属。
どうやら大まかな話の流れは察してくれたみたいで。
聞きづらそうに「えーと・・・・・・何人?」と聞かれ、隠す必要も無いと思って私は『計7人、です』と答えた。
「な・・・・・・7人!??」
『途中から1人増えましたから。
本当はシンガーソングライター希望なんですけど授業自体はアイドルコースなので、それにプラス私自身もです』
「・・・・・・そ、それはまた・・・・・・シャイニーさんも、かなり無茶振りするね・・・」
『はい・・・最初は割とてんやわんやな感じでしたけど、今は軌道に乗ってる感じです』
「・・・そっか・・・・・・」
私の話を聞いて、寿さんはす・・・と右手で私の頭を撫でた。ぽんぽん、と。
寿さんの後ろの背景には星がチラホラ出始めていてとっても画になる。
「それじゃ、ぼく達は待つよ。
キミが・・・心羽ちゃんが早乙女学園を卒業して、ぼく達4人のいる所に来てくれるのを。
だから・・・」
心羽ちゃんはその時まで、とびっきりの笑顔を見せれるように。ねっ?
にこっ。と人懐っこい表情。
・・・あーあ、私って幸せなんだな・・・。