第14章 ガールズトーク
「あの・・・恋、しましょうっ!」
『・・・・・・・・・え、・・・はい?』
「あー、えっと・・・春歌?」
「わ、私も人の事を言える立場じゃないんですけど・・・っ、女の子って恋をする為に産まれたんだと思うんです!」
『こ、恋・・・?
いやでも恋愛禁止令・・・』
「そうなのよねぇ・・・普通は、あの学園長が決めたルールだから破る気は起きないわよね。
でも、片想いくらいならいいんじゃない?」
「はい、私もそう思います。
命短し恋せよ乙女、です!
それに、なんて言うか・・・心羽ちゃんがそう言うラブソングを歌えたら、向かうところ敵無しだと思うんですっ」
『敵って・・・。・・・うーん、でも・・・・・・て言うかそもそも恋愛って、なに?』
「「え」」
素で聞いてみたら、2人とも固まった。
そしてアイコンタクト。
・・・わーお、タイミングばっちり。
「そうね・・・まず、その人の事を思い浮かべるとドキドキするわよね。一緒に居ると自然と笑顔になるし」
「姿が見えなくても無意識にその人の事を探したり・・・視界にその人が居たら、目で追っちゃいます」
『・・・んー、無いね』
「好きな人ほどよくいじめたがるとかよく言うわよね」
「言いますね。
それと素直になれなくて遠回しな優しさで助けてくれたり、ヤキモチを焼いてくれたり・・・その逆も言えてますよね」
「あー、解る解る!
たまーに居るわよね、そう言うの。何気ない仕草とか行動でときめいちゃったりしてさー、たまに目が合ったらドキッとしちゃって!」
「この人の為なら力になってあげたい、悲しい顔を見たくないって思ったり・・・とにかく、いつも笑顔で居て欲しいと想ってたりする人は居ませんか?」
『笑顔ねえ・・・特には居ないかな。そりゃ、みんなにはいつもありのままで居て欲しいとは思うけど。
・・・・・・笑顔って、そんなに肝心な要素?』
「「もちろんっ」」
息がぴったりな2人。
どうやら恋愛観での笑顔はキーカードのようだ。
でも笑顔、か・・・・・・。
「そうだ、心羽ちゃん。ラブソング・・・作ってみません?」
『・・・ラブソング?』
七海さんの発案に、私は1人きょとんとした。