第3章 捜索願い
俺は今店主にもらったリンゴを頬張りながら新聞を見て絶句しかけている。
WANTED
迷子の白虎 朔哉
DEAD・OR・ALIVE
SAKUYA・HOSISAKI
50,000,000B
手配書の額ってのはただの強さだけじゃない。
海軍にとって…
いや、
世間にとっての危険度。
だがこの手配書は『早く戻って来い』って意味の『捜索願い』だ。
朔哉
「…誰が戻るか。」
こんな写真まで使いやがって…。
その写真はあの海兵が確認を取った写真。
幼少期の朔哉と仔ネコが一緒にケーキを食べている微笑ましい手配書に不向きな写真。
よく見ると顔にクリームまでついている。
朔哉
「何の罰ゲームだよ…。」