第67章 星に願いを 後編
「――――――――――――ごめんなさい。」
先に口を開いたのは、常守監視官だった。その声は震えていた。
「―――――ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいッ!!月島さん……!!!」
常守監視官は、声を震わせて、頭を下げたまま、振り絞るようにして叫んだ。唐之杜先生も目線を外し、顔を伏せている。
――――――――あぁ、やっぱり、そうなんだ。
私の心は、自分が予想していたのと比べれば、不気味なほどに穏やかだった。
それなのに、目だけがジンと熱い。
「―――――――――、もう、秀星くんは―――――――、この世界には……、いないん、ですね……?」
「うッ……、く、ぁ……!ごめんなさい、ごめんなさい――――――ッ!監視官としての、監視官としての私に、責任があります―――――――!本当に、ごめんなさ――――――、ぁ、うぅ……っ……。」
嗚咽する常守監視官。彼女の嗚咽だけが、ひたすらに、分析室に響いていた。