第67章 星に願いを 後編
***
久し振りの分析室。緊張する。唐之杜先生が迎え入れてくれたけれど、先生も随分とお疲れの様子だった。それでも、私が来たからと、コーヒーとお菓子まで出してくれて、雑談をしてくれた。そこに、常守監視官が入ってきた。私を見て、ほんの一瞬だけ困惑したような顔をしたけれど、普通に挨拶をしてくれて、私も挨拶を返した。常守監視官も、かなり疲れているように見えた。それでも、『監視官』である彼女に、私はこう問わずにはいられなかった。
「そう言えば―――――、私、秀星くんと―――――縢執行官と……、ずっと連絡が取れなくて――――――。常守監視官、何かご存知ですか?」
無機質に響く、乾いた私の声。それまでは、それなりに和やかだった空気が、一気に変わったのを感じた。
常守監視官と、唐之杜先生は、一瞬だけ顔を見合わせた。
「――――――――――。」
「――――――――――。」