第50章 御伽話　Ⅵ

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　簡単な話だった。
　朝倉の死因は、薬物だった。
　死亡解剖の結果、朝倉の胃袋から、カプセルが検出された。一見すれば普通のカプセルだが、パラライザーの電気的刺激をトリガーとして中身が出るようなカラクリをほどこされたものが、朝倉の胃袋に入っていた。カプセルの中身は、神経系に作用する禁止薬物であり、致死量を遥かに上回る薬物が、カプセルの中に入っていた。たったそれだけのことだった。

　斯（か）くして、犯人である朝倉は死亡し、『フェアリー☆ランド』事件は、解決した。危惧されていたサイコハザードも、公安局刑事課の素早い対応が功を奏し、被害は最小限に抑えられた。そう、事件は速やかに解決されたのだ。事件は、宜野座が報告書を纏め、局長に報告したことで終了となった。