第50章 御伽話 Ⅵ
「それもこれも、オマエら公安局が……!オマエらなんかが来るからだ……。オマエらさえ来なければ……、こんな事には……、……、アアアアアアアアア!!」
本田は、残った力を全て振り絞って、宜野座へ襲い掛かった。しかし―――――
「ぐ――――――!!」
本田は、宜野座の構える大型拳銃の前に倒れ伏した。モードはノンリーサル・パラライザー。本田の犯罪係数は、規定値を超えていたのだ。宜野座は無言のままその冷徹な視線を本田から逸らし、控室を出た。本田はすぐさまドローンによって運搬され、セラピー送りとなった。