第44章 メイド・イン・ラブ Ⅲ
それでも秀星くんはゴキゲンで、先程の続きと言わんばかりに、また私の胸を触り始めた。
「……、ぁ、ゃ、……!?」
前に、直(じか)に触られた時とは、明らかに違う感触。服の上からだから、触られている感覚なんてあまり感じないんじゃないのかと思ったけど、それは違った。服の繊維が、胸の敏感なところと擦れて、それが、じれったい気持ちよさ。
「ぁ……、ん……?」
でも、やっぱり直にも触れてほしい衝動も、私の中で確かに膨らんでいく。その想いが熱になって、私の躰の中に蓄積されていく。冷静になれなくなる。おかしくなる。秀星くんが欲しくなっちゃう、よ。
私はどんどん熱くなっていくのに、秀星くんに直接触れられたいのに、秀星くんは服の上から、それも装飾でいっぱいのメイド服の上からしか、私に触ってくれない。もどかしい快感だけを与えられて、私はもう、もっと秀星くんに触れてほしい、その気持ちだけで躰がいっぱいになりそう。
「しゅ、秀星くん……!」
秀星くんだって、分かってるはずなのに。
秀星くんは、私と目が合うと、意地悪くニヤリと笑った。……!やっぱり、確信犯……!
「んひゃあっ!?」
不意打ちで、太腿の裏を撫でられれば、躰がふるりと震えた。そのまま同じ場所を舌でなぞられてしまえば、私の躰は、より秀星くんが欲しくなる一方。もっと、もっと、秀星くんが、欲しい。
「秀星くん……!」
私は堪らなくなって、また自分から秀星くんにキスをした。唇を離そうとした瞬間、さっきとは違って、秀星くんが私の頭を押さえてきた。
「ん、ん……ッ!?」
呼吸が苦しくて、秀星くんの胸を両手で押し返そうとするも、既に熱に冒された私の力では無理だった。
秀星くんは、私の反応など気にすることもなく、私の口の中へ自身の舌を滑り込ませてきた。
「ん……、ッ……!!?」
秀星くんの舌が私の口内で動くたびに、頭の中が少しずつ白くなっていく。そのうちに、私の口の端からは、処理しきれなかった唾液が伝い落ちて、ベッドに小さなシミを作った。
私の頭がすっかり真っ白になって、躰の中が熱でいっぱいになる頃には、私のアソコはもう、ぐしょぐしょに濡れていた。見なくても、触らなくても分かる。パンツがアソコと張り付いて、べちゃべちゃになっているのを感じる。秀星くんが私に触れるたびに、私のアソコが更に濡れていくような気さえする。