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シャングリラ  【サイコパスR18】

第44章 メイド・イン・ラブ Ⅲ



……、言ってしまっても、赦されるだろうか。もう、私は、秀星くんに触れたくて、触れられたくて仕方ない。我慢できない。一度だって、前みたいに「最後」までしてもらったら、またしてもらいたいなんて思ってしまう。禁断の果実、その味を知ってしまっては、もう戻れないのだ。秀星くんが触れてくれたときの、あの甘美な感情の波。それを思い出すだけで、躰の奥がジンジンしてくる。

「……、これ……、脱がしてよ。これ着てたら、甘えられない、から……。」
 私は、メイド服の裾をきゅっと握って、そのまま僅かにたくし上げながら、呟く。この言い回しで、秀星くんに通じるだろうか。ううん。きっと秀星くんなら分かってくれる。
「……!ちょ、悠里、ちゃん……!?」
 秀星くんの声は困惑している。それでも、その声からは、微かに興奮が読み取れた。あぁ、秀星くんも、気持ちを昂らせてくれるんだ?それって、なんかこう……、すごく、嬉しい。秀星くんも感情を動かしてくれていることが、嬉しい。でも、この気持ちをどう表現したらいいか分からなくて、私はまた秀星くんに抱き付いた。
 秀星くんの体温は、いつもよりもほんの少しだけ高いような、そんな気がした。私の耳にかかった秀星くんの吐息は、熱かった。

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